| 約数・公約数は、同じに分けると考えると意味が見えやすくなります。 |
24人を、同じ人数ずつのグループに分けることになりました。3人ずつなら8グループ、4人ずつなら6グループにできます。
では、5人ずつではどうでしょう。24 ÷ 5では余りが出るので、全員を同じ人数には分けられません。
何人ずつなら余りなく分けられるのか。その候補を見つけるときに登場するのが約数です。
この記事では、約数の意味とかけ算を使った探し方から、公約数・最大公約数、文章題での考え方まで順番につなげていきます。
約数・公約数を同じに分けることから考えよう
まずは約数から見ていきます。24人を同じ人数ずつのグループに分けると、次のような分け方ができます。
- 1人ずつ → 24グループ
- 2人ずつ → 12グループ
- 3人ずつ → 8グループ
- 4人ずつ → 6グループ
- 6人ずつ → 4グループ
- 8人ずつ → 3グループ
- 12人ずつ → 2グループ
- 24人ずつ → 1グループ
ここに出てきた1、2、3、4、6、8、12、24なら、24人を余りなく同じ人数に分けられます。これが24の約数です。
ある整数を余りなく割り切ることのできる1以上の整数を、その数の約数といいます。
例えば24 ÷ 4 = 6なので、4は24の約数です。一方、24 ÷ 5では余りが出るため、5は24の約数ではありません。
約数を考えるときは、この数で同じに分けられるかと考えると意味がつかみやすくなります。
約数はかけ算のペアで探すと見つけやすい
約数は1、2、3……と順番に割って探すこともできます。ただ、数が大きくなるほど見落としやすくなるので、かけ算のペアから探す方法が便利です。
12になる自然数どうしのかけ算を探してみます。
- 1 × 12 = 12
- 2 × 6 = 12
- 3 × 4 = 12
ここに登場した1、2、3、4、6、12が12の約数です。
つまり約数を探すことは、その数を自然数どうしのかけ算で作れる組み合わせを探すこととも考えられます。
1個ずつ割り算を試すより、何 × 何でこの数になるかを考えた方が、約数をまとめて見つけられます。
どこまで調べればいい?
12の場合は、1 × 12、2 × 6、3 × 4まで調べれば十分です。その先は4 × 3、6 × 2、12 × 1となり、すでに見つけた組み合わせが反対向きに出てくるだけです。
かける2つの数の大小が入れ替わったら、そこで調べ終わりです。
36なら6 × 6 = 36まで調べればOKです。同じ数どうしになった場合も、そこから先は新しい組み合わせが出てきません。
1とその数自身も忘れない
約数を探すときに忘れやすいのが、1とその数自身です。
どんな1以上の整数でも、その数 ÷ 1 = その数なので1で割り切れます。また、その数 ÷ その数 = 1なので、その数自身でも割り切れます。
例えば18なら、1 × 18 = 18というペアが必ずあります。約数を書き終えたら、1とその数自身が入っているかを確認しておきましょう。
まずは24を分けてみよう。
1グループの数を変えて、余りなく分けられる数を探します。
1グループ 1個
見つけたかけ算のペア
見つけた24の約数
ここで折り返しです。
24を作るかけ算のペアは、ここまでです。
この先は同じ組み合わせが反対向きに出てきます。 だから、ここで探し終わりです。
今度は18を分けてみよう。
24のときと同じように、約数とかけ算のペアを探します。
1グループ 1個
見つけたかけ算のペア
見つけた18の約数
18も全部見つかりました。
24と18の約数がそろいました。
今まで自分で見つけた約数を比べてみましょう。
24の約数
18の約数
両方にある数をすべて選んでみよう。
1、2、3、6が24と18の公約数です。
では、この中で最大公約数はどれでしょう。
公約数は両方で使える数
今度は12と18を比べてみます。それぞれを同じ人数ずつのグループに分けるとき、両方で使える人数を探します。
- 12の約数:1、2、3、4、6、12
- 18の約数:1、2、3、6、9、18
両方に登場するのは1、2、3、6です。1人ずつ、2人ずつ、3人ずつ、6人ずつなら、12人でも18人でも余りなく分けられます。
2つ以上の数に共通する約数を公約数といいます。
12と18の公約数は、1、2、3、6です。約数が1つの数で使える分け方なら、公約数は複数の数で共通して使える分け方と考えられます。
最大公約数は公約数の中で最も大きい数
12と18の公約数は1、2、3、6でした。この中で最も大きい6が最大公約数です。
最大公約数は、同じ大きさに分けながら、その大きさをできるだけ大きくしたい場面でよく使います。
例えば12cmと18cmのリボンを、余りが出ないように同じ長さに切るとします。1本をできるだけ長くしたいなら、12と18の最大公約数である6cmずつに切ります。
- 12cm → 6cmが2本
- 18cm → 6cmが3本
どちらも余りが出ず、同じ長さにそろえることができます。
文章題では何を同じにしたいかを見る
文章題を見て、すぐに約数の問題だと判断する必要はありません。まず何を同じにしようとしているのかを探します。
- 同じ人数ずつに分ける
- 同じ個数ずつに分ける
- 同じ長さずつに切る
- 余りが出ないように分ける
こうした場面では、約数や公約数が使えることがあります。
ただし、余りが出ないという言葉だけで判断するのは危険です。
| 24個のお菓子を、同じ数ずつ何人かに分ける | 24を分けられる数を探す → 約数 |
| 4個ずつでも6個ずつでも余らない、一番少ないお菓子の数を探す | 条件に合う新しい数を探す → 最小公倍数 |
今ある数を分けるのか、それとも条件に合う新しい数を探すのかを見ると、約数と倍数を区別しやすくなります。
最小公倍数については、最小公倍数の求め方の記事で詳しく解説しています。
約数と倍数を混同しないために
約数と倍数は名前が似ていますが、探している方向が違います。12で比べてみます。
| 12の約数 | 1、2、3、4、6、12 |
| 12の倍数 | 12、24、36、48、60…… |
約数は12を余りなく割り切れる数なので、数に限りがあります。倍数は12を1倍、2倍、3倍……した数なので、どこまでも続きます。
約数 → その数を割り切れる数
倍数 → その数を1倍、2倍、3倍……した数
倍数と約数の基本的な関係は、教科書会社の啓林館「算数用語集|倍数・約数」でも確認できます。
動画で約数の探し方を確認しよう
約数の基本や、かけ算のペアを使った探し方は動画でも解説しています。文章で考え方を確認したあとに、実際の問題を解きながら復習してみてください。
練習問題に挑戦しよう
問題1
18の約数をすべて書きましょう。
問題2
30の約数をすべて書きましょう。
問題3
16と24の公約数をすべて書きましょう。
問題4
16と24の最大公約数を求めましょう。
答え
問題1
18になるかけ算は、1 × 18、2 × 9、3 × 6です。したがって、約数は1、2、3、6、9、18です。
問題2
30になるかけ算は、1 × 30、2 × 15、3 × 10、5 × 6です。したがって、約数は1、2、3、5、6、10、15、30です。
問題3
16の約数は1、2、4、8、16。24の約数は1、2、3、4、6、8、12、24です。共通する1、2、4、8が公約数です。
問題4
16と24の公約数は1、2、4、8なので、最大公約数は8です。
よくある質問
約数を見落とさずに探すには?
かけ算のペアで探すのがおすすめです。24なら1 × 24、2 × 12、3 × 8、4 × 6と書き出すと、1、2、3、4、6、8、12、24をまとめて見つけられます。
大きな数ではどこまで調べればいい?
かけ算のペアを小さい数から探し、2つの数の大小が入れ替わるところまで調べれば十分です。100なら10 × 10 = 100まで確認すれば、その先は同じペアが逆向きに出てきます。
公約数と最大公約数の違いは?
公約数は2つ以上の数に共通する約数すべてです。12と18なら1、2、3、6が公約数で、その中で最も大きい6が最大公約数です。
約数・公約数は同じに分けることから見えてくる
約数・公約数は、ただ数字を書き出して覚える単元ではありません。ある数をどんな数なら余りなく同じに分けられるか、と考えると意味が見えやすくなります。
- 約数は、ある整数を余りなく割り切れる1以上の整数
- かけ算のペアで探すと見落としにくい
- 1とその数自身も必ず約数になる
- 公約数は、複数の数に共通する約数
- 最大公約数は、公約数の中で最も大きい数
- 文章題では、何を同じにしたいのかを見る
計算方法だけを覚えるより、今ある数をどんな単位なら同じに分けられるかを考えてみてください。約数や公約数が、数字の一覧ではなく問題を整理するための道具として見えてきます。
▼ 小学5年生の算数をまとめて確認



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