単位量あたりの大きさとは?「1あたり」で比べる考え方を生活例で解説【小5算数】

単位量あたりの大きさを買い物や部屋の広さで比較する小5算数の図解 教育・学習

スーパーで買い物をしていると、こんな場面があります。

A:6個で300円
B:4個で220円

値段だけを見ると、220円のBの方が安く見えます。
でも、本当にBの方がお得でしょうか?

6個と4個では個数が違うので、合計金額だけを比べても正しく判断できません。
そこで使うのが、小学5年生で学ぶ単位量あたりの大きさです。

この単元で大切なのは、割り算のやり方だけではありません。

条件の違うものを、同じものさしにそろえて比べる。

私はこれを、少し大げさに言えば数字にだまされないための算数だと思っています。

単位量あたりの大きさとは?

単位量あたりの大きさは、2つの量を比べるときに、どちらか一方を「1」にそろえて比べる考え方です。

例えば、

  • 1個あたり何円
  • 1人あたり何㎡
  • 1km²あたり何人
  • 1時間あたり何km
  • 1Lあたり何km

のように表します。

ポイントは、公式を覚えることよりも、何と何を比べたいのか?そのためには、何を「1」にそろえればいいのか?を考えることです。

どっちがお得?1個あたりで比べてみよう

最初の買い物の例に戻ります。

A:6個で300円
1個あたりの値段は、300 ÷ 6 = 50なので、1個50円です。

B:4個で220円
220 ÷ 4 = 55なので、1個55円です。

比べると、
A:1個50円
B:1個55円

となり、Aの方がお得だと分かります。

ここで覚えておきたいのは、「安い」と「お得」は必ずしも同じではないということです。
合計金額だけを見ればBの方が安い。でも、同じ1個あたりにそろえるとAの方が安い。
単位量あたりの大きさを使うと、条件の違う数字を公平に比べられるようになります。

修学旅行の部屋、どっちが広々使える?

今度は修学旅行の部屋割りを考えてみます。

Aの部屋:24㎡を4人で使う
Bの部屋:35㎡を5人で使う

人数だけを見れば、4人のAの方が広々していそうです。
でも、部屋そのものの広さが違います。

そこで「1人あたり何㎡使えるか」にそろえます。
Aは、24 ÷ 4 = 6
1人あたり6㎡。

Bは、35 ÷ 5 = 7
1人あたり7㎡です。

つまり、人数はBの方が多いのに、1人あたりではBの方が広く使えます。
人数が少ないから広いと決めつけるのではなく、広さと人数の両方を見て比べる必要があるわけです。

混み具合も『1あたり』にすると比べられる

単位量あたりの大きさは、混み具合を比べるときにも使えます。

例えば、

Aの広場:100㎡に40人
Bの広場:150㎡に45人

人数だけならBの方が多いですが、広さもBの方が大きいですね。

そこで「1㎡あたり何人いるか」にそろえます。
A:40 ÷ 100 = 0.4人/㎡
B:45 ÷ 150 = 0.3人/㎡
この場合はAの方が1㎡あたりの人数が多いので、Aの方が混んでいると考えられます。

動画でも確認してみよう

ここまでの「1あたりにそろえて比べる」という考え方は、動画でも解説しています。文章で整理したあと、図や動きで確認したい場合に使ってみてください。

人口密度も同じ考え方

社会でもよく見る人口密度も、単位量あたりの大きさです。
人口密度は、人口 ÷ 面積で求めます。

例えば人口9万人、面積100km²の地域なら、
90,000 ÷ 100 = 900なので、人口密度は1km²あたり900人です。

でも『人口密度が高い=どこでも混んでいる』ではない

ここで、もう一歩だけ考えてみましょう。
人口密度は、とても便利な数字です。
ただし、人口と面積だけで求めた数字なので、人が実際にどこに住んでいるかまでは分かりません。

広い山地や湖などが多い地域では、人が住める場所が一部に集中していることもあります。
国全体の人口密度が低くても、都市へ行けばとても混雑しているかもしれません。
つまり、計算が正しいことと、その数字だけですべてを説明できることは別です。

数字を見るときには、この数字は、どんな条件で計算された数字なのか?まで考えられると、見え方が変わってきます。

実際の都道府県別データを見てみると、「総面積1km²あたりの人口密度」だけでなく、「可住地面積1km²あたりの人口密度」など、基準を変えた指標もあります。数字を比べるときは、何を面積として使っているかにも注目してみましょう。
→ e-Stat「都道府県データ|人口・世帯」

速さも『1あたり』で考えている

小学5年生で学ぶ速さも、実は単位量あたりの大きさと同じ考え方です。

例えば「時速12km」とは、1時間あたり12km進むという意味です。
分速70mなら、1分あたり70m進むという意味です。

速さについては、待ち合わせや出発時刻など「時間管理」と結びつけて、別の記事で詳しく解説しています。

速さの文章題の解き方|みはじ・単位変換・時間管理を生活例で解説【小5算数】

時間の価値も『1あたり』で考えられる

ここからは少しだけ、算数を生活に広げて考えてみます。

例えば目的地まで、

一般道:60分・無料
高速道路:40分・600円

だったとします。

高速道路を使うと20分短縮できます。
600円で20分短くなるので、
600 ÷ 20 = 30
「1分短縮するために30円払う」と見ることもできます。

では、高速道路を使うべきでしょうか?
実は、ここから先は算数だけでは答えが決まりません。
急いでいる日なら600円を払う価値があるかもしれません。
時間に余裕があるなら一般道でもよいでしょう。

算数は、どちらを選ぶべきかを決めてくれるものではなく、判断するための材料を作ってくれる道具でもあります。

燃費も『1Lあたり』で見る数字

車の燃費で使われる「18km/L」という数字も同じです。
これは、ガソリン1Lあたり18km走れるという意味です。

「18」という数字だけを見るのではなく、何が1あたりなのかを見ると意味が分かります。

文章題では、まず「何を1にする?」を考えよう

単位量あたりの文章題で迷ったら、いきなり割り算をしないで、まず次の3つを確認します。

  1. 何と何を比べている?
  2. 何を「1」にそろえる?
  3. 答えの単位は何になる?

例えば「1個あたりの値段」を求めるなら、答えは「円/個」。
「1人あたりの広さ」なら「㎡/人」。
「1km²あたりの人口」なら「人/km²」です。

単位を見ると、自分が何を計算しているのか分かりやすくなります。

練習問題

問題1
8本で560円のジュースと、5本で375円のジュースがあります。1本あたりの値段が安いのはどちらですか?

問題2
30㎡の部屋を5人で使う場合と、28㎡の部屋を4人で使う場合では、1人あたりの面積が広いのはどちらですか?

問題3
人口12万人、面積200km²の地域の人口密度は何人/km²ですか?

問題4
時速15kmで進む自転車があります。「時速15km」という数字の「1あたり」は何ですか?

答え

問題1
560 ÷ 8 = 70円
375 ÷ 5 = 75円
したがって、8本560円の方が1本あたり安くなります。

問題2
30 ÷ 5 = 6㎡/人
28 ÷ 4 = 7㎡/人
したがって、28㎡を4人で使う方が1人あたり広くなります。

問題3
120,000 ÷ 200 = 600
人口密度は600人/km²です。

問題4
「1時間あたり」です。時速15kmとは、1時間あたり15km進む速さを表します。

まとめ|『1あたり』は比べるためのものさし

単位量あたりの大きさは、割り算をするだけの単元ではありません。
条件の違うものを、同じ条件にそろえて比べるための考え方です。

値段、広さ、混み具合、人口密度、速さ、燃費など、私たちの生活には「1あたり」で表された数字がたくさんあります。

数字が大きい、小さいだけで決めるのではなく、

何を基準にした数字なのか?
何と何を比べているのか?

まで考えてみましょう。

「1あたり」にそろえることができると、数字はただの数字ではなく、自分で判断するための材料になります。

▼小学5年生の算数をまとめて確認したい場合は、こちらの30問テストも使ってみてください。
小学5年生の算数30問テスト|重要単元を総復習して苦手をチェック

▼問題集もダウンロードできます。ぜひ練習してみてください
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今回の解説は、いかがでしたでしょうか? もし、「家庭学習だけだと限界を感じる」「子どものペースに合わせて基礎からしっかり見てほしい」とお悩みの場合は、つまずいた所から個別指導で遡って学習できる松陰塾などの活用も一つの手です。 無料体験もやっているようなので、プロの指導を取り入れてみたい方はチェックしてみてくださいね。【PR】
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この記事を書いた人
shin

業務改善・DX支援コンサルタント / Webコンテンツクリエイター。
営業・店舗マネジメントから現場作業まで25年以上の実務経験を持ち、現在はフリーランスとして企業のDX推進(kintone導入やバックオフィス効率化)を支援。

プライベートでは、自身の子供の中学受験・基礎学力向上のために作成した教育系動画をきっかけに、AI技術を用いた音楽や動画制作の探求を開始。

当サイトでは複雑な業務や知識を、誰でも使えるシンプルな仕組みに落とし込むコンサルタントの知見を活かし、最新AIツールから教育、歴史的占術まで、実践的でわかりやすい一次情報を発信している。

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