「三角形の中に別の三角形が描かれていて、面積を求めろって言われても…」と手が止まってしまう受験生は多いです。図形と面積比は中学受験算数の難問として頻出ですが、底辺と高さの関係を順番に追うというひとつの考え方を身につけるだけで、複雑な問題も解けるようになります。
この記事では、△ABCの中に△DEFが描かれた難問を例に、面積比の解き方を5ステップで丁寧に解説します。
問題の設定を確認しよう
今回の問題の設定は以下の通りです。
- △ABCの面積をSとする
- EはBC上の点で、BC を3等分する位置(BE = BC × 1/3)
- FはACの中点(AF = FC)
- DはBC上の点で、DC = BC × 2/3
求めるもの:△DEFの面積が△ABCの何倍か
いきなり△DEFを求めようとせず、段階的に小さな三角形の面積を求めていくのがこの問題のコツです。
ステップ①:△AECの面積を求める
△ABCと△AECは頂点Aを共有しているため、高さが同じです。面積比は底辺の比と等しくなります。
- ECはBCの1/3(Eがそのように設定されているため)
- △AEC = S × 1/3
ポイントは「高さが同じ三角形の面積比は底辺の比に等しい」という法則を使うことです。
ステップ②:△EFCの面積を求める
FはACの中点なので、△AECと△EFCは頂点Eを共有し、高さが同じです。
- FC = AC × 1/2(Fは中点のため)
- △EFC = △AEC × 1/2 = S × 1/3 × 1/2 = S/6
ステップ③:△ADCの面積を求める
DはBC上の点で DC = BC × 2/3 なので:
- △ADCの底辺DCはBCの2/3
- △ADC = S × 2/3
ステップ④:△DFCの面積を求める
FはACの中点なので、△ADCと△DFCは頂点Dを共有し、高さが同じです。
- △DFC = △ADC × 1/2 = S × 2/3 × 1/2 = S/3
ステップ⑤:△DEFの面積を求める
△DEFは△DFCから△EFCを引くことで求められます。
- △DEF = △DFC − △EFC
- △DEF = S/3 − S/6
- △DEF = 2S/6 − S/6 = S/6
よって△DEFの面積は△ABCの面積の1/6倍です。
この問題で使った2つの重要な法則
面積比の問題を解くときに必ず使う法則が2つあります。この2つを確実に使いこなせるよう、問題集で繰り返し練習しましょう。
- 法則①:高さが共通な三角形の面積比=底辺の比
頂点を共有する2つの三角形は高さが等しいので、底辺の長さの比がそのまま面積の比になる - 法則②:大きい三角形から小さい三角形を引いて求める
直接求めにくい三角形は、包含する大きな三角形から不要な部分を引いて求める
練習問題に挑戦しよう
- △ABCの面積が24㎠のとき、△DEFの面積は何㎠ですか?
- EがBCの1/4の位置にある場合、△DEFの面積は△ABCの何倍になりますか?
- 身近な図形で「高さが共通な三角形」の例を1つ探してみましょう
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まとめ
- 図形の面積比問題はいきなり答えを求めず、段階的に小さな三角形から求める
- 高さが共通な三角形の面積比=底辺の比が最重要法則
- 求めにくい三角形は大きい三角形から引き算で求める
- 今回の答えは△DEF = △ABC × 1/6
- 繰り返し練習することで「補助線の引き方」と「法則の適用」が身につく


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