AI 音楽生成と AI 動画生成を組み合わせて制作したオリジナル AI アニメ MV ( Music Video )、「忘却の円舞〜Pluto & Charon〜」を YouTube にて公開しました。
今回のテーマは、冥王星とその衛星カロン。
太陽系の果てに取り残されたような冷たい星。
互いに向き合ったまま、永遠に同じ面を見せ合う2つの天体。
その関係性を、“忘れられた場所で踊り続ける二人のワルツ ( Waltz ) ”として再構成しました。
楽曲は、 Suno AI で制作したゴシック調のワルツ。
映像は、 AI 画像生成と Seedance 2.0 による Video Generation ( 動画生成 ) を組み合わせ、氷、鎖、硝子、オルゴール、絶対零度の城といった Motif を重ねながら制作しています。
AI アニメ MV「忘却の円舞〜Pluto & Charon〜」について
「忘却の円舞」は、天体擬人化シリーズの一作として制作した AI Animation MV です。
あの星とカロンは、単なる主従関係や恋愛関係ではなく、
互いに縛られ、互いに存在を証明し合うような関係として描いています。
離れられない。
けれど、完全にはひとつになれない。
忘れられた宇宙の端 ( Edge of Space ) で、それでも踊り続ける。
そんな静かな共依存感を、3拍子のワルツに乗せて表現しました。
今回の MV では、派手なアクションよりも、
冷気、浮遊感、閉塞感、氷の質感、文字が空間に存在する感覚を重視しています。
世界観:忘れられた星と、離れられない衛星
あの星は、かつて惑星と呼ばれていました。
しかし現在は準惑星として分類され、太陽系の中心的な物語から少し外れた場所にいます。
この“外された存在”という印象が、今回の Music Video の核になっています。
一方で、カロンはパートナーの星に対して非常に大きな衛星であり、
両者は互いに強く影響し合う存在です。
そこで本作では、これら2つの天体を、
忘却の城に閉じ込められた二人として描きました。
舞台は、絶対零度のように冷たい Gothic ( ゴシック ) 世界。
硝子の城、凍りついた歯車、錆びたオルゴール、銀の鎖。
すべてが止まっているようで、ワルツだけが終わらない。
この MV で描きたかったのは、単なる悲恋ではありません。
むしろ、
忘れられてもなお、誰かの存在によって自分が存在し続ける感覚です。
楽曲コンセプト:ゴシックロリータ・ワルツという選択

楽曲の方向性は、
Gothic Lolita Waltz / Minor key / Crystalline Harp / Ethereal Handbells / Female Visual-kei Vocal
をベースにしています。
BPM は165。
ただし、4拍子の疾走感ではなく、3/4拍子の Waltz 感を重視しました。
今回の楽曲で大事にしたのは、明るい高揚感ではなく、
美しいのに息苦しい、綺麗なのに閉じ込められているという感覚です。
そのため、 Suno AI への指示 ( Prompt ) でも、
明るいポップス、EDM、男性ボーカル、ラップ、楽しい雰囲気などは避け、
冷たく、幻想的で、少し演劇的な女性 V 系 Vocal を狙いました。
結果として、
オルゴールのような儚さと、ゴシックワルツの重さが混ざった楽曲になりました。
MV 制作でこだわったポイント
今回の MV で特にこだわったのは、以下の3点です。
1. 歌詞を“字幕”ではなく“空間内の物体”として扱う
この Music Video では、 Lyrics ( 歌詞 ) を単なるテロップとして表示するのではなく、
氷や銀でできた立体文字として、映像空間の中に浮かべる方向で設計しました。
文字が画面の上に乗っているのではなく、
Character ( キャラクター ) や背景と同じ世界に存在している。
これにより、歌詞そのものが MV の一部になり、
世界観の密度を高める役割を持つようになりました。
特に、
「永遠に鎖を絡ませて」
「endless waltz」
「忘れられた迷い子」
といったフレーズは、映像化したときの印象が強く、
MV 全体の象徴的な Motif になっています。
2. “冷たさ”を青色だけで表現しない
氷の世界を描くと、どうしても青く光るだけの映像になりがちです。
しかし今回は、単なる青い氷ではなく、
黒、銀、深い紺、透明な硝子、冷たい反射を組み合わせることで、
絶対零度に近い静けさを表現しようとしました。
冷たさは色だけではなく、
光の弱さ、空気の薄さ、動きの遅さ、反射の硬さでも表現できます。
この考え方は、今後の Generative AI 制作でもかなり重要な学びになりました。
3. 派手に動かすより、“閉じ込められた感覚”を優先する
AI Video Generation では、どうしても派手に動かしたくなります。
Camera Work ( カメラワーク ) を回す。
キャラクターを大きく動かす。
Effect ( エフェクト ) を増やす。
粒子を飛ばす。
もちろん、それも MV としては有効です。
ただ、今回の「忘却の円舞」では、
派手な動きよりも、
永遠に同じ場所を回り続けているような閉塞感を優先しました。
ワルツは動いているのに、どこにも進んでいない。
美しいのに、抜け出せない。
この矛盾した感覚を出すために、
カメラワークや文字の動きも、過剰になりすぎないよう調整しています。
制作で大変だったこと

今回の制作で特に難しかったのは、
美しさと読みやすさの両立でした。
氷、鎖、硝子、ゴシック装飾、立体文字。
これらを全部入れると、画面はかなり豪華になります。
しかし、要素を増やしすぎると、
今度は文字が読めなくなったり、映像として散らかったりします。
特に AI 生成では、
「豪華にして」と指示すると、想像以上に装飾が増えます。
逆に「シンプルにして」と指示すると、世界観まで薄くなることがあります。
そのため今回は、
どこまで装飾を足すか
ではなく、
どこを残して、どこを削るか
をかなり意識しました。
これは、最近自分の中で重要になっている
“引き算の実在感”にも近い考え方です。
AI っぽい派手さを足すよりも、
本当にそこに存在しているような重さ、冷たさ、影、余白を残す。
この Balance ( バランス ) が、今回一番難しく、同時に一番面白かった部分です。
この MV 制作で学べたこと

「忘却の円舞」を作ってみて、 AI MV 制作において重要だと感じたことがあります。
1. 世界観は、曲・歌詞・映像を同時に設計した方が強い
曲を作ってから映像を考えるだけではなく、
最初から「この曲はどんな映像になるか」を考えておくと、完成度が上がります。
今回で言えば、
ワルツ、氷、鎖、オルゴール、2つの星、忘却、永遠。
これらの要素が、曲と映像の両方にまたがっています。
そのため、 MV にしたときに世界観がブレにくくなりました。
2. AI 動画では“動かすもの”を絞った方が強い
Seedance 2.0 のような AI Animation では、
動かす要素を増やしすぎると、画面の整合性が崩れやすくなります。
今回のように、
文字、氷、鎖、キャラクター、背景、カメラ、粒子をすべて動かそうとすると、
映像が不安定になりやすいです。
そこで、各カットごとに
主役として動くものを1つ決める
ことを意識しました。
文字が主役のカット。
氷が崩れるカット。
カメラが回るカット。
キャラクターの視線だけが変わるカット。
このように整理すると、 Generative AI でもかなり扱いやすくなります。
3. “MV 映え”と“世界観の維持”は別問題
派手なカットは目を引きます。
しかし、派手なだけでは作品全体の空気が壊れることがあります。
今回の Music Video では、
「目立つカット」よりも、
忘却の世界にずっと浸れることを優先しました。
YouTube で最後まで見てもらうには、
一瞬の Impact ( インパクト ) だけでなく、
作品全体に流れる空気の一貫性が重要だと感じています。
使用した AI ツール
今回の MV 制作では、主に以下のツールを使用しました。
- Suno AI:楽曲制作
- ChatGPT:歌詞、世界観設計、構成、プロンプト設計
- 画像生成 AI:キャラクター、背景、モーションロゴ素材制作
- Seedance 2.0:動画生成
- CapCut:編集、タイミング調整、最終仕上げ
AI MV 制作では、ひとつのツールだけで完成させるというより、
それぞれの得意分野をつなげていくことが重要です。
Suno で音楽を作り、
ChatGPT で構成を整理し、
画像生成で世界観を固定し、
Seedance で映像化し、
CapCut で MV として仕上げる。
この流れは、今後もかなり使える Workflow ( ワークフロー ) だと感じています。
完成 MV はこちら
完成した映像はこちらからご覧いただけます。
YouTube:忘却の円舞〜Pluto & Charon〜
冷たいゴシックワルツ、
2つの天体の関係性、
氷と鎖で構成された歌詞 Motion ( モーション )。
そういった世界観が好きな方には、ぜひ最後まで見ていただきたい MV です。
今後も、 AI Music と AI Animation を組み合わせたオリジナル MV を制作していきます。
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今後の AI MV 制作について
「忘却の円舞」は、天体擬人化シリーズの中でも、
かなり静かで閉じた作品になりました。
派手な Battle ( バトル ) や明るい展開ではなく、
冷たい空間の中で、関係性そのものを描く MV です。
AI で映像を作ると、どうしても派手な演出に寄せたくなります。
しかし今回の制作を通して、
静かな映像でも、空気・質感・余白を丁寧に作れば十分に強い表現になる
と感じました。
今後も、 Suno AI や Seedance 2.0 などの生成 AI を活用しながら、
音楽、映像、物語が一体になった AI アニメ MV を制作していきます。
【関連記事】
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FAQ
Q. 「忘却の円舞〜Pluto & Charon〜」はどんな MV ですか?
2つの天体をテーマにした AI アニメ MV です。ゴシックワルツ調の楽曲に合わせて、氷、鎖、硝子、オルゴール、絶対零度の城といった Motif で、忘れられた星の関係性を描いています。
Q. 楽曲はどの AI で制作しましたか?
楽曲は Suno AI を使用して制作しました。 Gothic Lolita Waltz、Minor key、Female Visual-kei vocal、Crystalline Harp、Ethereal Handbells などの要素を組み合わせています。
Q. 映像はどの AI で制作しましたか?
映像制作には、画像生成 AI と Seedance 2.0 を使用しています。最終的な Edit ( 編集 ) やタイミング調整は CapCut で行いました。
Q. AI だけで MV は作れますか?
素材を作ることはできますが、完成度を上げるには構成、世界観設計、カット管理、編集が重要です。今回の制作でも、 Suno、画像生成、 Seedance、 CapCut を組み合わせて制作しています。



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